前半が終わり、試合は0対0 ライバル校の応援も凄まじく、負けじと声を上げると……ベンチで休憩していたキャプテンがこちらを眩しそうに見上げる。 興奮冷めやらない私が思わず夢中で手を振ると、確かに目が合って…… にっこりと笑ってくれたような、そんな気がした。 キャプテンの口が更に動く。 遠い上にこの歓声では何を言っているのか分からなくて、それでもその口元を目で追ってしまう。 ねぇキャプテン。 それって……