「何も聞かねーの?」 「何が言いたい?」 一体何だってんだ。こんな大切な日に俺を挑発してくるなんて冗談にしてはフザけてるとしか言い様がない。 「潤さ、好きなんだろ?倉野綾の事」 「はぁ?」 「ま、譲るつもりは無いけどな」 俺の話も聞かずぺらぺらぺらぺらと。 「勝手にしろ」 気にならない……そう言えば嘘になる。 それでも無視を決め込んだ俺に対して、つまらなそうに亮は天を仰ぐと 「可哀想にな、綾ちゃん。お前が誘ったばっかりにクラスメイトに脅迫されてさ」 脅迫……だと!?