「入学おめでとうございます」 少しだけかすれた、それでいて包み込むような優しさを帯びた声のトーンに体育館内の温度が上がったような気がした。 「キャプテンの天城です。気軽に見学にでも来て下さいね」 それだけ口にすると、少年のようににっこりと笑顔を向ける。 全体をぐるりと見渡し、その視線が移動する度に、端正な横顔を見て瞳がハートになる女の子達。 そしてその視線は……最後に私とぶつかった。 「え??」