☆花宮 羽音☆

そぉいえば、自己紹介が
まだでしたね。

私の名前は、花宮 羽音[はなみや はおん]。
本来であれば、高校1年生。

けど、私は通っていない。
通えないのだ。
だって、人殺しだから。

泊まる場所は無いし
行く宛も無い。
困ったな。

てか、さっきの人が来なければ
泊まる場所は確保出来たのに
あぁー。降り出しかぁ。

繁華街をフラついて居ると
聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。

『羽音?』

『え?』

『お前、羽音だろ?』

この声は落ち着く声であって
聞きたくない声だった。

『み、、、なと』

この男は私のこの言葉を聞き終えると
抱きしめてきた。

この人の名前は、片山 湊叶[かたやま みなと]
私にとって大切で大好きだった人。
けれど、出来る事なら逢いたくなかった。

『羽音。今まで何処にいた。』

『ここら辺をフラついてた。』

『2年間どれだけ探したと思ってる。』

『私なんかを探してたの?』

『当たり前だ。』

『皆は、、、元気?』

『あぁ。』

『そっか。』

あぁ。久しぶりに香る匂いは
2年前と何も変わってなかった。