「祭! 何しに来たんだよ?」 「決まってんでしょ? やっちゃいけないことをするためだよ!」 まさか俺の病室にまでやってくるなんて思ってもみなかった。というか、なぜ祭は俺の病室がここだってわかったのだろうか。 「今日もやるのか? 俺、腹痛いんだけど。」 「そうだよ。暇だし。」祭にとって、俺の腹痛はどうでもいいことらしい。 「はい。行くよー!」 そう言って、祭は俺の腕をグイグイと引っ張った。 俺は、点滴の管が絡まらないように、足で跨ぎ、身体の向きを反転させながら引っ張られるまま、歩いた。