心外だな-だって世界はこんなにも-






恭平さんはそう優しく言って、私を抱きしめてくれた。



「確かにもう祭も、聡くんも戻ってこない。過去は変えられないんだ。でも、たった一つだけ過去を変えることができるとすれば、それは美紀ちゃん。キミが今しようとしていることじゃないかな?」



「過去を……変える?」



「タイムマシーンなんて使わなくても、キミにはできるんだよ。嘘っぱちでもいい。リアルをそのまま書く必要なんてなくていい。万人受けしなくたっていい。時にはエゴで書いたっていいじゃないか。」



そう言うと、恭平さんは立ち上がって、私に深々と頭を下げた。



「二人の夢を、お願いします!」