心外だな-だって世界はこんなにも-






「私が聡くんから祭ちゃんを奪ったんです……聡くんの夢を……奪ったんです……。」



恭平さんに話すと、涙が出てきた。



「私は誰にも言えなかった想いを……ただ小説に浄化しようとしていただけなんです! でも……でもそれは……結局私がそう思いたいだけなのかなって……罪の意識から逃れたいがために……そんなのことしても……二人は喜びませんよね……。」



この5年間、私はずっと部屋にこもって小説を書いていた。



でも、それはただ小説の世界に逃げ込みたかっただけなんだ。



せめて、小説の中だけでも、ハッピーエンドにしたかったのだ。



でも、そんなのは人間のエゴだ。



そんなことをしていいわけがない!



二人の気持ちも考えず、自分のことばっかり考えている。私はあの日から何も成長していない!



「……素晴らしいことじゃないか。」