あの日、私はいつものように図書館の前で、聡くんのバイトが終わるのを待っていた。
しかし、何時間待っても聡くんはやって来なかった。連絡しても、返信はなく、きっとバイトが長引いてしまったんだろうくらいにしか思っていなかった。
聡くんがバイト先で倒れたと訊いたのは、翌日になってからだった。
急いで病院に駆けつけると、呼吸器をつけた聡くんの姿があって、その傍で聡くんのお母さんが目を腫らして座っていた。
「バイト先で突然、倒れたらしいのよ……。」
バイトを何個も掛け持ちしていて、家でも夜遅くまで勉強をしていたらしい。それが身体に障って、心労で倒れたとのことだった。
元々、治らないとされている持病があった聡くんの身体は、重労働に耐えられるものではなかったのだという。



