心外だな-だって世界はこんなにも-






口をポカーンと開けて長い髪の毛の綺麗な祭ちゃんを見上げていたと思う。



「聡くんのことが……好き?」



「そう。もう大好き! 確かに、かっこいいとは言えないし、悟ってる感はすごいし、正論ばっかりで可愛くないけど、なんだかんだ言って、ツンデレというか、優しいとこあるからねー。」



私しか知らないはずの聡くんを知られているようで、怒りとショックが沸々と湧き上がって来た。



もしかしたら、私はあの時、祭ちゃんを突き落としてしまっていたかもしれない。この言葉を聞くまでは。



「でもね、聡くんを幸せにできるのは、私じゃないんだよ。美紀ちゃんなんだよ。好きな人にはどんな形であれ、幸せになってほしいもん。そうでしょ?」



そして、祭ちゃんは私に深々と頭を下げ、



「聡くんをよろしくお願いします。」



そう言ったのだ。