俺はわかっている。
恭平さんの言いたいことが十分理解できる。そして、それが祭のためになるって思った気持ちもわかる。
でも、それはやっぱり、恭平さんの一方的な想いでしかない。
恭平さんは俺のことを何一つわかってくれていない。俺がどんな気持ちなのか、祭に会うことで俺がどういう気持ちになるのかということを考えようともしてくれない。
つらいのは俺だって同じだ。
祭がもうすぐ死ぬかもしれない。その事実から逃げ出したいのだ。耳を目を塞ぎたいのだ。
認めたくないのだ。信じたいのだ。祭は必ず帰ってくる。死なない。可能性が1%ほどもなくても。
信じることを一人でもやめた瞬間、祭は本当に死んでしまう。
祭は今、必死になって闘っている。必死に生きようとしている。それなのに、周りが諦めてどうするんだ?
でも、傍で闘いを見守ってやる勇気はない。だから、逃げる。ここで信じて待つという言い訳を引っ提げて。
本当は心のどこかで祭が死んでしまうということをわかっているんじゃないだろうか。その考えをかき消すために、強がっているだけなんじゃないだろうか。
わからなくなる。俺は一体どうしたいのか。
なあ、神様。いるなら教えてくれよ!
俺は一体、どうすればいい? 俺に祭のためにしてやれることって何だよ!



