「ねえ、聡くんが見た星空の中でナンバーワンって何?」
「中学二年の時かな。九十九里浜で見た星空は綺麗だったな。普段見えないような小さい星までくっきり見えて、星空って紺色じゃなくて、銀色なんだなって。」
「銀色の空かー。いいなー。私も見てみたいな、銀色の空。」
「……見に行くか? 一緒に。」
「ほんと?」
そう訊きながらも内心は迷っていた。
付き合ってもいない女子と星を見に行くなんて、高校生の世論からすれば、浮気になるのだろう。でも、美紀に話せば、きっとわかってくれるし、何なら美紀と三人、仲良くやれそうな気もする。
「ああ。お互いに退院したら、その時お祝いで一緒に見に行こうぜ?」
「うん……そうだね……そうだねえ……。」
しかし、祭はあんまり乗り気じゃないようだ。表情は横顔で見えなかったが、何となくそんな気がするトーンだった。



