心外だな-だって世界はこんなにも-






「伏見さん……俺、トイレ行ってきます。」



「そうか。それじゃ、看護婦が消灯に来たらそう伝えておくよ。」



ありがとう、伏見さん。そう心の中で呟き、点滴台を転がしながら廊下を小走りで走った。



祭の病室がどこかはわからない。でも、そんなのはネームプレートを探せばわかる。



違う。違う。違う……ここも違う!



どこにも「前田祭」のネームプレートは見つからない。



もしかして、この階じゃないのかとも思った。



エレベーターの前で、案内を確認してみると……あった。



「循環器・呼吸器内科・・・五階」間違いない。ここだ。