心外だな-だって世界はこんなにも-






高校に通っていた時は、バス通学だった。



毎朝同じ時間に家を出れば、バス停にバスが来て、それに乗ると、憂鬱になる。



今日は数学のテストがあるとか、今日の体育は1500m走があるとか、さっきまで警報が出ていたのに、登校前に解除されたとか。



嫌なことはいつもバスの中だった。



それが、今日は束の間の休息って感じがして、新鮮で気楽でよかった。それに、一人じゃない。隣を見れば、バスの窓外の景色を食い入るように見つめる祭がいる。



「あ! 聡くん! 猫だよー! 猫さんだよー! みゃおーん!」



通路を挟んで隣に座っている小学生でも大人しく座っているのに、まったく、どっちが大人なのかわからない。



まあ、学校帰りに公園でアイス食べてるときに、暴走族のバイクの音を聞いて、



「お、コール練習してるぞ! カッコイイな聡くん!」



と言う、美紀も同じようなもんか。



俺が平凡だからだろうか。その代わりに変な人が集まる傾向にあるらしい。