彼女はその質問には答えず、呼び出しボタンを押した。少し垂れ目な店員さんが来た。
「すみません。このジャンボスペシャルパフェを一つ、お願いします。あ、七原くんは何食べる?」
さっきとは打って変わって、女の子口調に戻り、俺は財布の中身を確認したのち、バニラアイスを注文した。
「何? 遠慮してんのか?」
「遠慮なんかじゃない。持ち合わせ厳しいのにパフェなんか注文するからだろ。」
「ああ、奢れって話? いいよいいよ。冗談だから。」
俺は何だかどっと疲れた気がした。頼んだバニラアイスは安くて小さかったが、とても全部食べ切れる気がしなかった。
「奢るって言ったのは単なる口実だな。七原くんと一緒に話すための。」
「俺と話したかっただって?」俺は嘲笑した。
「孤独をお中元の如く贈った相手と話したいだって? 何? 底辺にでも興味あんの?」
「私は七原くんを一目見た時から話したいって思ってたよ?」その時、さっきの垂れ目の店員がパフェとアイスを運んできた。
「だって、一目惚れしちゃったんだもん。」



