当たり前だ。来ると言っていたのだから来るに決まっている。
これで来なかったら、詐欺だし、それこそ「やっちゃいけないこと」だ。
「まあ、とりあえずそこ座りなよ。」
俺は「久しぶり!」も言わずに、美紀に備え付けられたパイプ椅子に座ることを促した。
「聡くん、どうだ? 元気か?」
顎をしゃくらせながら言うところから察するに、あの国会議員の全盛期の真似をしているのだろう。
美紀はそういうことをよくする、活発な女の子で、男勝りなところがある。
高校ではサッカー部のマネージャーをする傍ら、地元の女子サッカーのクラブチームに入っている。
なんでも、うちのサッカー部の連中よりもサッカーが上手いらしく、練習にもたまに参加していて、部員連中のメンタルをズタボロにしてしまうんだとか。
そんな美紀との出会い、馴れ初めについて話すのは、ここではやめておこう。議題じゃない。



