ちょうど伏見さんとの会話も終え、ベッドにスタンドミラーを立て、目くそが付いていないことを確認していると、「七原さーん?」と看護婦が入ってきた。
検査……だろうか? それとも点滴の交換か? そのどちらかと思っていたが、違った。
「ああ、よかった。いたいた。面会ですよー。さあ、入って入って!」
看護婦にそう促され、カーテンの奥から出てきた少女……見覚えのある制服、ポニーテール、そして、香水の匂い。
私立瀬花高校3年A組。藤代美紀。俺の彼女だった。
「よっ! 聡くん来たぞー!」
来ると予告があったが、それでもこうして目の前で美紀の姿を見るまでは、どこか信じられなかったのだが……。
間違いない。美紀だ。美紀が俺の病室に来ている。



