【完】家出少女と、**王子。




「………え?」


お母さんの間の抜けた声に、私はクスリと笑う。



「帰らない方が、よかった??」


「ううん….!!そんなことない!!

帰っておいで、美咲。」






きっとお母さん、今必死に首を振ってたんだろうな。

そう思うと、自然と笑みがこぼれた。


「……うん、今から、荷物まとめて、向かうね。」



「今日1日だけ、学校はお休みさせてもらおうか。

ちゃんと、面と向かって話し合おう?」



……うん、そうだね。



「うん。

……じゃあ、また後で。」



そう言って電話を切り、ベッドに再び倒れこむ。






「はぁあーーー……」