【完】家出少女と、**王子。






だって、あの雪弥が、理由も教えずに深夜に帰ってくるなんて…


あまりにもおかしい。



まさか、女の子と会ってたりなんか、しないでしょうね。





雪弥のことなんて、なんとも思ってないはずなのに、そう考えると、なぜか胸が痛い。




こんな気持ち、私は知らない。

知りたくもないし、知らなくていい。





「あ、また見失うっ!」



今度は角を左に曲がった雪弥の後を追い、私も左へ。




角を曲がった瞬間ーーー…….





ドンッ!!!

「わっ!」