「美咲さん〜、そろそろ機嫌、直してくださいよ〜〜。」
「ふんっ!べっつに、機嫌悪くなんてない!!」
「……やっぱり怒ってるんじゃないですか…。僕が何かしたんなら、謝りますから〜」
……何よ、何よ、何よっ!
私がちょっとドキドキしたのが、バカみたいじゃない!!
湖城、私のこと好きとか言っといて、天然だし、本当ムカつく!!!!
湖城の後ろを着いて行きながら、私は今不機嫌極まりなかった。
あの時のドキドキだって、きっと気のせいだったんだ!
そう思おうとしたけど、思考回路は前方の影によって、強制的にストップさせられてしまった。