「こ、しろ…?何で…」
すると、彼はほっとした顔で告げる。
「すみません、勝手に部屋に入ってしまって…。
美咲さんの家よりも僕の家の方が学校から距離が遠いので、起こしてあげようと思ったら、ひどくうなされている様だったので……」
一瞬、目の前のこいつの言っている意味がわからなかったけど、昨日の夜に起こった出来事全てを思い出した。
…そうだ、あたし、今、湖城の家にいるんだった………。
「ごめん、心配かけて。何でもないから、ほっといて!」
ベッドから起き上がり、叫ぶ。
だけど……。
「放っておくなんてこと、僕が出来るとでも思っているんですか」