「…そうですね……。」





そういえば。と僕は思い出す。


中々使わないから、すっかり忘れていた。




「そういえば、向こうの部屋の奥に、お客さん専用の部屋みたいなのがあるんですよ。誰も使っていないので、そこを使っていただけますか?」




美咲さんは顔を顰める。




「お客さん専用の部屋〜!?あんた、どんだけ金持ちなのよ!!??」




ぶちぶちと言いながら、美咲さんは奥の部屋へと消えていった。





と、思ったのだが。







「あっ、ありがとね。今日は。……た、助けて…くれて………。
あ"〜、もうっ!今日だけだから!こんなこと言うの!!じゃ、お休みっ!!!」



ひょこっと顔をのぞかせ、美咲さんは真っ赤になって叫んだ後、今度こそ部屋へと消えていった。




「…っ、もう、美咲さん、可愛すぎです……。」








きっと、今夜は眠れない。