【完】家出少女と、**王子。





ザアアァァーーーー……



湖城の家のお風呂を借りて、シャワーを浴びる。


「はぁ…」



不意に溢れたため息は、もうもう湯気に紛れて、溶けていった。




……ちょっと、冷静になってきたかも……?




結局、さっき携帯を確認した時には、両親からの連絡は、電話、メール、その他諸々含め、一通もなかった。



「………やっぱ、いてもいなくても変わらないってことね…」




キュ、とシャワーの口を捻る。



頬を、雫が一滴伝い、落ちていった。




…ちゃぽん。



そして、ご丁寧に用意された浴槽の中の湯に浸かる。




「気持ちいい……」