【完】家出少女と、**王子。




ご飯を無事に(?)食べ終えた私達は、そのまま椅子に座って互いに視線を泳がせる。





「ね、ねぇ。」


「は、はい。何ですか?」


沈黙が痛くなって、私は席を立った。




「お風呂貸してよ。

…ちょっと、寒くて。」





湖城は、沈黙した後、頬を赤らめた。





「……え、何。」


「イッ、いえッッ!!何でもないんです!別に美咲さんの裸を想像したとか、そんなことは全然っっ!!!」




…………本当、素直だよなァ…。




「って!想像したの!!??」





「すっ、すみません〜〜!!!!」




湖城はものすごい勢いで頭を下げる。






「サイッテーー!!!信じらんない!」





私は叫んで、リビングを飛び出した。




「あっ、お風呂、リビング出て右にあるので!」






罵倒されても尚、湖城は親切なやつだった。