でも、それとこれとは話が違う。
あたしのこと、誤解されたら困るから。


「バカにしないで。いくら一目惚れって言ったって、顔で好きになったわけじゃない。ちゃんとあなたが優しいこと、思いやりがあること、わかって言ってる」


「…あっそ」


興味なさげに手を振り払う流星くんの服の袖を、「だから待ってってば!」と掴む。


ここで逃げられたら、残った意味がなくなっちゃうじゃない。



「じゃあまあ、とりあえず連絡先教えてよ」

「生憎だけどオレが今後連絡を取りたいのはあんたじゃない」


ぐっ……。予想以上にストレートに言うタイプ?
湖城くんの件ではあんなに回りくどかったのに。あたしが女だからってこと?


「じゃあ通ってる学校は?」

「あ?それは隣の駅の……っておい。まさかストーカーにでもなる気じゃないだろうな?!」


顔をしかめる流星くんに、ふふんっと笑む。

なるほどなるほど。隣の駅なわけね。




「それ聞けたらもうじゅーぶん!
あたし帰るね〜♡」

「はぁ?!ちょっ、おい!」