「あたし、ここに残るわ。」



「「「「…はぁ?!」」」」




湖城くんと流星くんが仲直り(?)して、さぁ帰ろう、という時。

流星くんの腕を掴んで言うと、全員揃ってポカンと口を開けてあたしを見た。


仲良しか!!


ツッコミを入れつつ、

「美咲と湖城くんは先に帰ってくれても構わないからさ!」

と懇願するように美咲へと視線を移すと、納得したように頷いて「雪弥、帰ろう」と湖城くんの手を引いて出て行った。


さっすが美咲。あたしのこと、よく分かってるよね。



ーーバタン

扉の閉まる音が、3人しかいない倉庫に響く。



「さて。」

「じゃああんたも、気をつけて帰りなよ」

「は?!」


いやいや、ちょっと待ってよ。




「なんであたしがぼっちで帰る流れになってんの?!!」


あたし今思いっきりあなたの腕掴んでるんですけど!?



信じられない気持ちで目の前の彼を凝視するも、流星くんはしれっとして答える。


「え?なんで、って、あんた、雪弥とあの女子を2人にする為にここに残っただけなんじゃねーの?」



・・・・・・・。

いやまぁ確かにそれもあるけどね?

この状況的にそうじゃないんですよそれくらいわかろうよ!!!?!?



なに、わざと?!それとも筋金入りの鈍感?!!?!