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「…ぅわ、真っ暗じゃん!!!」


倉庫を出た時、陽はもう沈んでいて。

…まぁ、そりゃそうだよね。
私が倉庫に入った時にはもう夕方だったんだから。


なんか、こう…今までのが1日とは思い難いんだけど。

ため息を吐く私の髪を、秋風がさらりと揺らす。



「それにしたって、本当、ワケわかんないヤツだったわね……」


今まで私達を散々振り回して来た雪弥の過去。
いざ蓋を開けてみたら、あんなクソしょーもない話だったなんて…。


もう腹立つ通り越して呆れて笑いすら出てくるわ。



「まあ、彼は昔から大分変わった人でしたからねー…」


苦笑を交えた雪弥が、「それよりも」と倉庫の方角を振り返る。



「彼女は置いて来てしまってよかったんでしょうか…」


「ああ…いいのよ、あの子は。」


苦笑いで、私もチラリと倉庫の方を見やる。


結局、晴と流星は連絡を取るために倉庫に残り、流星と少しでも近づきたいらしい桃華も、倉庫に居座ってしまった。




…本当、恋する乙女(?)は大変だねぇ。って、そりゃ私もか。