私だって、桃華の初めての恋なら応援したいよ。
でも、そんなの、桃華のこと危険に晒すのと同じじゃん。
「桃華…。私はあんまり、賛成はできない……。
でも、本当に桃華が流星のこと好きだっていうんなら、傷つく覚悟で恋すればいいと思うよ」
「……うん。」
突き放した言い方になったけど、多分、桃華には伝わっているはず。
だって彼女は、私が雪弥に恋い続けてボロボロになる姿を見ていたから。
何度も諦めそうになる私を、1番近くで見ていたから。
「美咲…ごめんね。あたし、頑張るよ」
「…そっか」
強い瞳で私を見つめる桃華に、頷く。
…流星か。あいつはいくら美少女桃華ちゃんでも難しいと思うんだけどなー。
なんて、薄笑いを浮かべつつ、彼らに目を向けるーーー…
「!」
ーーーーーダンッッッ!!!
それは、あまりにも一瞬で。
コンクリートに打たれる鈍い音と、彼の体が倒れ込むのに、僅かな差があったように感じるほど。
「ーーー…っ、雪弥!!!!!!」



