流星の叫びに、なぜだか私がドキリとしてしまう。
雪弥はそんな私を見て、一瞬優しい笑みを見せた。
まるで、大丈夫ですよ、って安心させてくれてるみたい……。
「流星くん。ひとまずこの手を話してくれませんか?
話し辛いですし。」
「あ、あぁ…」
静かな雪弥の声に戸惑いつつ、手を離す流星。
雪弥はと言えば、制服の乱れを整えている。
マイペースだな、おい。
心の中でツッコミしつつ、雪弥が口を開く瞬間をじっと待つ。
…だって、これから聞くのが雪弥の真実なんでしょ??
そりゃ、ドキドキする。緊張する。
雪弥は、どうして仲間を裏切ったりしたの…?
「……流星くん、言ってたじゃないですか。あの時。」
「…??」
訝しげな顔をする流星に、雪弥は「覚えてないんですか…?」と唇を震わせる。
「流星くんが、言ったんじゃないですか!
『みんなリーダーが雪弥だと不満だからさっさとやめてしまえ』って……!」
「…!」
雪弥の言葉に、ハッとした表情を見せる流星。
…心当たりがあるってこと、だよね?
「…どうにも、雪弥が勝手に裏切った、って話とは違うように感じるのは、気のせいじゃないと思ってるんだけどさぁ。
心当たりもあるみたいだし。
…どういうことなの?流星」



