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翌日、放課後。
「美咲〜、今日一緒に帰らない?」
桃華が私に声をかけてくる。
本当は一緒に帰りたいところなんだけど…。
「ごめん桃華!今日ちょっと用事…」
顔の前で手を合わせると、桃華はあっさりと
「そうなんだ〜、じゃあまた明日ね!」
と手を振って教室を出て行った。
「……よし。」
桃華を見送った後、私も鞄を肩にかけて、教室を出る。
…今日の、17時。あと30分。
携帯を取り出して、メール画面を開く。
「……絶対、来なさいよ。」
メールを送信して、携帯を閉じる。
大丈夫、雪弥は、弱くなんかない。臆病なんかでもない。
絶対、来てくれる。
「さて、行きますか!」
靴を履き替えて、校門を出て向かうのは、家と反対方向の場所。
どんどん人気もなくなって来て、例の公園の前でふと足が止まった。



