そう微笑んで、晴も私の隣にしゃがみ込む。


「…私に告白してきたり、近づいてきたりしたのは、雪弥に、近づくため…?」




なんだ、それなら…


いちいち真剣に考えた私って、ひどく滑稽で、バカみたいじゃない。




「確かに、美咲先輩の言う通りです。」

「ッ」


「だけど…それは、初めだけですけどね」

「初めだけ…って」


クス、と笑みをこぼして、晴はきょとんとする私の右手を握る。



「なっ、なに…っ」

「確かに最初は、美咲先輩のことは雪弥さんに近づくための手段のうちの1つとしてしか、認識していませんでした。

でも、なんか、関わる度に、雪弥さんが惚れるのもわかるなぁって思って。気づけば目で追ってしまって……」


「っは…!?///」

「本気で、好きになっていました。」




普通、フッた男にこんなこと言わせます?とほんのり赤い頬で告げられて、ドクッと心臓が音を立てた。






…晴は、もしかして、まだ私のことーー…









「なんてね」


晴はニヤリと笑って、私の手をパッと離した。