ジーン、と言葉が胸に沁みて、桃華に抱きつきたくなる衝動をグッと堪える。
…流石にね、私もそこまでKYじゃないんで。
「……、僕は………」
雪弥がぎゅ、と手を握り締める。
…どうしよう、これで、「あなたとはもう関わりません」なんて言われたら。
いくら約束したからと言っても、真面目な彼なら、その選択も十分にありえるし。
また突き放されたりしたら、もう、立ち直れないかも。
沈黙がやけに長く感じて、耐えきれなくなって目を瞑ると、右手に熱が灯る。
目を開けると、私の右手に手を乗せた雪弥が、こっちを見て微笑んでいた。
「…大丈夫ですよ。僕は、あなたを遠ざけたりしないと、約束しましたから。
必ず、守り抜きます。」
「〜〜〜っっ、?!!?////」
ふわりとしていて、でも芯のあるその声に、雪弥は本気で言ってるんだって思う。
でも、…なんか、こういうのってさ、恥ずかしい。
今までももしかしたら言われてきたかもしんないけどこう、なんていうか……全然違う。
やっぱり、気持ちを伝えて…気持ちを受け取ったからなんだろうか。