【完】家出少女と、**王子。





「……ねぇ。」


各クラスの出し物が始まる直前。
私はと言うと……







「なんで厨房担当の私までこんなカッコしなきゃなんないのよ……!!!!?」



ひどい辱めを受けておりました。




「えー、可愛いじゃん!メイド服っ!」

「立花さん美人だから絶対似合うと思ってたんだ〜♡」


『ねーっ!!!♡♡』



……じ、女子の団結力…!!!

男子には強気でいけるのに、女子には弱いのが私のダメなところ。



だけどまさかそれを逆手に取られてメイド服着せられるなんて…!


しかもなぜかミニスカ!脚めっちゃ出てるし!!寒い!!(美咲は制服はスカート下にジャージを履いております)



「お。準備、着々と進んでるね!
美咲カワイ〜♡♡

やっぱ美咲は『脚』だよね〜」


なんて言って私の脚を眺め回す桃華に、私は疑いの目を向ける。


「…どこ見てんのさヘンタイ。

……で。もしかして桃華?メイド喫茶にしたの。」



私同様ミニスカートのメイド服、更にサービス精神で盛り付けられたうさ耳を傾かせ、桃華はヘラっと笑った。



「えへ♡でも美咲がボーっとしてる間にみんな賛成してくれたもーん♪
そ・れ・に………


男子だって、執事服着てくれるんだよ?」






その瞬間…女子の目の色が変わった。