【完】家出少女と、**王子。





桃華は軽く爪をいじりながら言う。




「ねえ、桃華?…あんた他人事だと思ってんでしょ。」


「あら、バレた?」




テヘペロー☆とペロッと舌を出してウインクしてきますけどね、それが通用するのは男子だけですから!!



「だって他人事だもーん」

「まぁ、そーだけどさ…」


あんたが蒔いた種でしょ、って突っ込みたくなる。


…行動を起こしてるのは私だけど。




「でもうじうじ悩んだって、こればっかりはどうしようもないでしょ。湖城くんは『美咲が告白大会でる』って噂流しとけば来るんじゃん?」


「まっさか…だって雪弥、どっからどう見たってもう脈ないでしょ。」


「いや、どっからどう見てもありますから。」




スパッと言われ、私はえー…?と呟くことしかできない。



「と・に・か・く!文化祭までもう何も出来ることがないんなら、当日の流れでどうにかする!まだ出来ることがあるんなら、今やる!…それでいいでしょ?」



「うーーん……わかった……」