それからというもの。
「ゆ、雪弥…!あの」
「………………」
「ねぇ、雪弥」
「………………」
「き、聞いてる……?」
「………………」
ーーーーーーそんな感じで。
「ねぇ、桃華。雪弥が石化して話してくれないんだけど。」
「う、うーん…。これは予想してない展開だったかな……」
苦笑いで返されるけど、私としてはかなり焦ってる。
だって、気がつけば9月も終わって10月半ば。文化祭まで1週間を切ってる、そんな状況な今、私はまだ雪弥を告白大会のステージに呼び出すことはおろか、……まともに話せてすらいないのだから。
「あーもう、どうしたらいいのー?!!」
文化祭の喫茶店だって1日目の厨房担当に勝手に入れられてるし(これは私が話を聞いてなかっただけだけど…)、2日目は2日目で矢嶋くんに呼び出されてるし…。
もう頭の中ごちゃごちゃだし…!!
「雪弥が私のこと追いかけてくれてた時も、こんな気持ちだったの…?」
なんて。聞こえてないか。
「とにかくさぁー、もうどうしようもないなら目の前のこと一つ一つ消化していくしかなくない?なるようになるでしょ」



