はぁああああ………。
「ちょっと〜ヤダ〜美咲!ため息吐くんなら幸せちょーだいよ〜」
「バカ。そんなんじゃないって、わかってるくせに。」
私が軽く睨むと、ケラケラと楽しそうに笑う。
毎度の如く、お昼休み。
私は桃華と屋上にてお弁当を食べていた。
湖城とはあの日以来、なかなか話せなくて…。
今もきっと、1人でご飯食べてるか女子に告白でもされてるんだろう。
矢嶋くんは私と湖城は別れてないことを、噂で流さなかったみたいだし。(そもそも付き合ってすらないけどね…)
「でもさぁ…」
「うわっ」
突然覗き込まれて、落としかけた箸を慌てて持ち直す。
だけど桃華はそんなこと御構い無しに、勝手に話を進めていく。
……うん、桃華はこの学校のお姫様だもんね。
「流石に心配だよ、美咲…。だって美咲、あの時から湖城くんと全然喋ってない。………もう1週間だよ?」
「うん…でも……。」
ぐっ、と唇を噛み締める。
だって、もう、どうしようもなくない?
私は雪弥にフラれたんだ。これ以上、なにを頑張れって言うの??
雪弥の話を聞く限りじゃ、【雪弥の彼女】の座は、きっとこれからも埋まらない。
それは安心できることでもあるかもしれないけど…
私も、雪弥と想いを通じ合わせることができないってことじゃん…?
じゃあ何をどう頑張ったって、もう無理じゃん。