「…は?」
頭が、真っ白になる。
雪弥が元不良?…そんなバカな。
だって、あの雪弥だよ?
優しくて、温厚で、真面目で……
でも。確かに、思い当たる節もあったんだ。
最初に、チャラ男2人に絡まれていた時も、そして今も。
「本当…なの?」
……信じられない…けど、でも…。
雪弥は哀しげに笑って、
「あまり人には見せたくなかったのですが…」
と何やら鞄をゴソゴソあさり始める。
「これって、まさか…?」
手渡されたのは、一枚の写真。
男女たくさんの、いかにも不良な人達が集まってる。
その中で目に留まったのは、一番前の列の真ん中にヤンキー座りする、めっちゃワルそーな金髪の男の子。
「これ、ゆ、雪弥…!?!??」
驚いた。
だって……信じられない。
いや、これはもう信じるしかないんだけども。
「これ、いつの写真…?」
何気なく訊くと、考える素振りを見せてから「確か…中2の頃でしょうか…」と答えられる。
「中2?!」
中2でパツキン!!??!?
わ、ワルだ…。
中2の頃くらいから1人暮らししてたっていうのは、そういうことだったのね…。