「もう雪弥とは上手くいかないかもしれないけどさ、私『何言ってんの??』


正直になってよかった、と、その言葉を桃華は見事に遮断してくれた。




ちょっとー!桃華さん!??
この私が素直に喋ってるんですよ?!

最後までちゃんと聞こうよ!!



そう思ったけど、桃華の剣幕に負けて、私はそんなこと言えなかった。





『美咲、恋愛ナメてんの?
湖城くんが振り向いてくれないからって、何よ!!その湖城くんは美咲が嫌ってた時もアピールしてたでしょーがっ!
そこは意地でも振り向かせて見せるモンなのよ!

楽して恋が叶うなら世の中の恋する乙女は苦労しないのよ、わかった?!!?!』

「は、ハイ………」



私はつい、コクコクと頷いてしまう。

桃華からは見えてないってのに、私は一体何をやってるんだか。


電話の向こうで私が必死に頷いてることなんて微塵も知らない桃華は、よろしい!と言うと、『新学期、頑張ってね♡応援してるから!!じゃーね!!』と一方的に電話を切ってしまった。




「マジで……?」


雪弥とはやっぱ気まずいまんまだし、桃華には圧かけられたし、もうホントやだ。




「絶対来んな、新学期〜〜!!!!」




そう叫んで、私は再びベッドにダイブした。