私はまた雪弥の制服の袖を掴んだ。


行かせちゃ、ダメだ。
今、言わないと、私きっと夏休みの間、ずっと後悔する。




雪弥は何ですか?とでも言いたげに、冷ややかな目をこちらに向ける。



「…っ、一昨日は、ごめん。いくら雪弥のこと気になったからって、あんたの許可なく勝手に後尾けたのは、よくなかった。あんたの気持ちとかも、全然考えてなかったし。
だから………ごめん。本当、ごめん。」




私は、そのままバッと頭を下げた。



雪弥は……何も、答えない。


…やっぱり、怒ってる、よね。

もう私のこと、許してくれない?



…………怖い。ただただ沈黙が、怖い。

こんなの、初めてだ。







「ーーーーー言いたいことは、それだけですか??」