年下君主




【大和side】



夏休みとか長期休みは、俺の家によく人が集まる。


現に今だってそうで。


今日は昼から、幼なじみの茉咲とその両親矢野一家が遊びに来てる。


茉咲と関わるとめんどくさいし……。


部屋に閉じ込もってたのに、激しく鳴り響くノック音。



「大和〜‼︎デートしようよ♪」


高い声で叫ぶのは、俺のこと大好きらしい茉咲。


無視し続けて、5分経つけど状況変わらず。


もう俺がどっか行った方が早そう…。


「あっ‼︎大和‼︎やっと出て来てくれたのねっ」

「わりぃ。俺、友達と約束あるんだわ」

「そうなの〜?じゃあ、連れてってよ♪」

「ダメ。柚子ちゃんとデートだから」

「友達じゃないじゃん‼︎大和の嘘つき〜‼︎」


不貞腐れて怒る茉咲を横に、家から逃走。



炎天下の中、ずっと外にいるのもバカっぽいしな……。


ふらりと足が止まったのは、学校の駅の近くにあるカフェ。


柚子ちゃんのバイト先だ。


今日バイトしてるか分かんないけど、ダメ元でいっか。