年下君主




放課後、柚子ちゃんを教室まで迎えに行った。


この笑顔が堪らんです……。


「大和‼︎英語の成績良かったの‼︎見て‼︎」

「57点…。これ、良いのか?」

「良いよ‼︎今まで赤点ギリギリだったし。これも大和のおかげ‼︎ありがと‼︎」

「いえいえ…」


57点…って、点数がビミョーだけどそこは仕方ねぇんだな…。


ま、柚子ちゃんが喜んでるなら良いや。



そして、2人で手を繋いで帰れば、かなり注目の的。


「大和君、彼女いたんだ〜…‼︎ショック〜‼︎」

「え〜‼︎でも、彼女かなり普通じゃない?」


隣を歩く柚子ちゃんは俯いたまま。


周りの声、気にしちゃった?


「…大和はどうしてあたしと付き合おうと思ったの?」

「好きだから」

「ええっ⁉︎そ、それだけ⁉︎」

「ん〜………一目惚れってやつ。キレイな黒髪、色白なとこ、ちっさいとこ。あとは〜…」

「わっ、分かった‼︎ありがとう‼︎もう良いよ‼︎」


聞いてきたクセに、リンゴみたいに顔真っ赤。


ほんと食べたくなるわー……。


怒られそうだから言わねーけど。