年下君主




放課後、リュックを持ち上げ帰ろうとした時。


「佐伯、三条‼︎ちょっと良いか」


担任に呼び止められたあたし達。


嫌な予感しかしない‼︎



「このプリント、出席番号順に並べて職員室に持ってってくれ」


ドンッと机に置かれた日本史のプリント達。


早く帰ろうと思ってたのに〜‼︎


「はぁ〜…柚子。早くやって早く帰ろうか…」

「そうだね…」


2人でコツコツ作業をしていると、いつの間にか校内は静かに。


終わったのはもう夕方……。


「やっと終わった〜‼︎あれ…?柚子、今何時⁉︎」

「5時だけど」

「ヤバイ‼︎あたし、5時半からバイトだった…」

「先帰りなよ‼︎これ職員室届けとくから‼︎」

「ごめん柚子‼︎ありがとう‼︎今度、なんか奢る‼︎」


かなり申し訳なさそうに奈々花は先に帰った。


あたしも職員室にプリントを届け、階段を降りて玄関へ。



そんな時、下駄箱に寄り掛かりスマホをいじる金髪の男の子が目に入った。


あのハーフの男の子⁉︎