『今日一緒に帰れない。ごめん』
柚子ちゃんに短文のメールを送り、教科書山積みの国語科教科室に来た。
クラスの女の子達が教えてくれるって言ったけど、お断り。
もっとストレス溜まりそうだからな。
「はぁ〜………。やるか」
シャーペンを握った時、ガラガラ…と教科室のドアが開いた。
「大和?1人で大丈夫?」
「柚子ちゃん⁉︎なんで⁉︎」
「メール見て不安に思ったから、翔太郎君に聞きに言ったの。そしたら、ココにいるって」
「そう、なんだ…。でも、遅くなるから先帰れよ」
「ううん。2人でやって早く帰った方が良くない?」
俺の向かい側に座り、優しく微笑む。
今のでもっと好きになった……。
「それに、大和って国語系苦手そう‼︎」
「アメリカ暮らし長いんで。漢字書くの嫌い」
「…って、古文のノート真っ白じゃん‼︎バカー‼︎」
結局、丁寧に教えてくれた柚子ちゃん。
そのおかげで課題は、30分程度で終了‼︎