年下君主




こんな風に時間があれば、いつも柚子ちゃんの側にいたい。


俺は柚子ちゃんがいてくれれば良いのに………。



「大和〜‼︎今日一緒にカラオケ行こうよっ♪」

「いや、俺パスで…」

「ほら〜‼︎翔太郎とかも誘って良いから‼︎みんなで行こうよ〜」


俺、けっこーモテモテ。


放課後はかなりクラスの女の子に囲まれる。


ぶりっ子バレバレだっつーの。


「ねっ?良いでしょ?」

「俺、お前のこと好きじゃねぇ。だから、行きたくねぇの」

「そ、そんな…っ‼︎」

「じゃ、また明日〜」


すぐに柚子ちゃんのクラスまで迎えに行った。


俺を見付けた時に見せてくれる笑顔が、すっげー可愛い。


「わざわざ迎えに来なくても良いのに〜。下駄箱待ち合わせじゃ嫌?」

「嫌だね。柚子ちゃんといる時間減りそう」

「あははっ‼︎たった数分だよ〜?」

「その数分がもったいねーじゃん」

「は、恥ずかしいけど、嬉しいねっ…」


赤くなる頬にキスしたくなる。