年下君主




苦しくて涙が溢れると、瞼へのキスで涙は拭われた。


金髪から覗くグリーンの瞳が妙に色っぽい…。



「…責任取れよ」

「えっ…」

「こんなに好きにさせた責任。俺の彼女になれ」


耳元で囁く甘い低音ボイス。


ニヤッとした意地悪な笑み。


頷くしかなかった……。


「今日から、柚子ちゃんは俺の彼女な。絶対、幸せにしてやる」

「あんまり期待しない…」

「そんなこと言うなよ。けっこー自信あるし」

「そう…。もう帰るから、いい加減よけてよ‼︎」

「ふーん…。このまま、2人で楽しいコトしようと思ったのに」


太腿を撫でる指がそれを示す。


最後にもう一発、金髪頭叩いてやった。


「恥ずかしいからって叩くなよ〜…。優しくするし、俺うまいよ?」

「大和君は、もう一回叩かれたいのかな〜?うん?」

「わ、分かったっつーの‼︎駅まで送るから許して‼︎」

「停学中なんだから、大人しく家にいなさいー‼︎」



なんだか、大和君が元気そうで安心。


キスされるは、襲われそうになるは、大変だったけど……。



大和君の色気に完全にあたしが負けてしまった。