年下君主




ベッドに座るあたしの横に、腰掛けた大和君がくれたのは、見た事無い外国のチョコレート。


「柚子ちゃんにあげる。来てくれたお礼」

「貰えないよ‼︎すごい高そう…」

「ごめん、俺も知らん。親父の仕事関係者がくれたんだって」

「じゃ、じぇ…?」

「germany。ドイツな」


は、恥ずかしい……。


さすが、大和君は帰国子女だよ…。


「食べさせてやろっか?」

「結構です‼︎それより、小野先生から封筒預かったの‼︎」

「ん、ありがと。…うげっ。鬼みてぇな課題出しやがって‼︎」

「停学中だもんね…。本当に、ごめんね…」


あの時止めていれば、今頃大和君は学校に来れてたのかも…。


すると、急に体がバフっとベッドに押し倒された。


今にもキスされそうな程の至近距離には、大和君の端整な顔……。


「責任感じてんの?」

「う、うん…。それより、よけてよ…。騒ぐよ‼︎」

「残念。ここ防音」

「…っ、離して‼︎あたし、大和君の都合の良い女じゃない……んっ‼︎」


強引に押し付けられた唇。


2度目のキスは、噛み付かれる様な苦しいキス。