あなたにspark joy

「そこの公園で出会って、食事に誘われたけどもうお弁当買っちゃってたし、ワインが余ってたから家でよかったらご一緒しませんかって、誘っ」

「説明、長ぇ!」

なんだとっ?!

自分から訊いたくせにっ!

仏頂面で私を睨んだまま、高広は冷たく口を開いた。

「お前さぁ、ケーニイが好きなの?」

「は?!」

「ケーニイはやめとけ。ケーニイは『好きって感情』が抜け落ちてる人種なんだ。たとえ抱き合ったって絶対心までは許さない人間だから」

その時、篠宮さんがリビングから玄関へとやって来た。

「真優ちゃん、そろそろ帰るよ。御馳走様でした。高弘も、またな」

「あ、ああ」

私の手を慌てて離しながら、高広は篠宮さんに頷いた。

「俺も帰るわ。なんか、今日はやめる」

「何しにきたの、高弘」

訳がわからずに私がそう問うと、高広は相変わらずムッとしたまま言葉を返した。

「……また改めるわ」

言うなり高広は真っ先に出ていってしまい、私は諦めて小さく息をついた。