もういいと思った。
嘘をついてまで守るものなんかない。
それに……佐伯さんは篠宮さんがまだ好きなのだ。
今現在の篠宮さんの気持ちは知らないけど、こんな風になるほど彼を好きな佐伯さんの前で私はもうごまかせない。
パーテーションで区切られた、佐伯さんと二人だけの空間で私は口を開いた。
隣の中村さんがいない今がチャンスだ。
「佐伯さん。私、篠宮さんが好きです。昨日は顔が見たいと思って会いに行きました。でも、佐伯さんと篠宮さんの仲を邪魔する気なんてないですから安心してください。それかからこの気持ちは私の一方的な感情であって、本当に篠宮さんとは無関係なんです」
佐伯さんが驚いたように眼を見開いた。
「邪魔する気がないってどういう事?彼を好きなら、自分のものにしたいんじゃないの?」
……分からない。
「……誰かの恋人を奪うなんて、そういうのはしたこともないししたくないです。そんなことをするくらいなら、気持ちを封じ込めた方がいいし私には無理です。篠宮さんへの気持ちも、今なら諦められると思います」
嘘をついてまで守るものなんかない。
それに……佐伯さんは篠宮さんがまだ好きなのだ。
今現在の篠宮さんの気持ちは知らないけど、こんな風になるほど彼を好きな佐伯さんの前で私はもうごまかせない。
パーテーションで区切られた、佐伯さんと二人だけの空間で私は口を開いた。
隣の中村さんがいない今がチャンスだ。
「佐伯さん。私、篠宮さんが好きです。昨日は顔が見たいと思って会いに行きました。でも、佐伯さんと篠宮さんの仲を邪魔する気なんてないですから安心してください。それかからこの気持ちは私の一方的な感情であって、本当に篠宮さんとは無関係なんです」
佐伯さんが驚いたように眼を見開いた。
「邪魔する気がないってどういう事?彼を好きなら、自分のものにしたいんじゃないの?」
……分からない。
「……誰かの恋人を奪うなんて、そういうのはしたこともないししたくないです。そんなことをするくらいなら、気持ちを封じ込めた方がいいし私には無理です。篠宮さんへの気持ちも、今なら諦められると思います」


