あなたにspark joy

佐伯さんに対する篠宮さんの態度を見て、勝手にふたりの仲の終わりを判断していたバカな私。

……恥ずかしい。

自分の浅はかさと浮かれた心がどうしようもなく恥ずかしくて、私は胸が焼けつくように苦しかった。

それから気づいた。私、期待してたんだ。

少し位は好かれているかもって。

初対面のあの日、噴水の中でされたキスや彼の家に泊まった事。

前田さんから助けてもらった事だってそうだ。

知らず知らずのうちに、私は期待していたのだ。

バカだ、本当にバカだ。

情けなくて恥ずかしくて、明日からどんな風に二人の顔を見ればいいのかわからない。

タクシーを降りて部屋に駆け込むと、私はそのままリビングまで歩き、ペタンと床に座り込んだ。

自分の幼さに、嫌気がさした。