日曜日。
急に開かれたガーデンパーティなのに、忙しいはずの親族がほとんど集まっていた。
落ち着いた緑の庭園で、談笑している人々に、統吉が呼びかけた途端、静かになる。
統吉は多忙なところ、呼び出してすまないと詫びたあとで、蓮を呼んだ。
派手さを抑えた赤に黒い柄の振袖を着た蓮が祖父の側に行く。
ポニーテールのように高く結い上げて飾りをつけた長い髪を揺らして、蓮は深々と頭を下げた。
「丈一郎の次の後継ぎは、正式に蓮に決めようと思う」
集まった親族がざわつく。
それはもう決まっていたことだが、此処でいよいよ、蓮の夫となる人物が紹介されるとみな、身構えたからだ。
誰に媚を売るべきか、早速算段しているものと思われる。
「蓮の夫は……」
統吉は視線で、和博を探す。
だが、先程までそこらで調子に乗っていた和博が何処かに行ってしまっていた。
人間あそこまで調子に乗れるものだろうかな、と思うくらい調子に乗っていたのに。
さすがのおじい様も不安を覚えるほどに。



