派遣社員の秘め事  ~秘めるつもりはないんですが~

「俺に決まってるだろ」
と渚は後ろに隠し持っていたらしいライフルを出してくる。

「此処は日本だぞっ!?」

「大丈夫だ。
 許可を得て所持している」

 許可を取るのは大変なんだ、と言いながら、銃口を和博に向ける。

 何故か、奏汰の方が隠れた。

「人に銃口を向けたなんて知れたら、取り上げられるがな。

 まあ、見せてくれと、秋津の莫迦息子がうるさくて。
 立場上断れないから、見せてやってたら、莫迦だから、暴発させたってことで。

 そう、此処に居る全員が証言してくれる。

 なあ?」
と渚がどっしりとした銃を手にしたまま、周囲を見回す。

 渚は、お前の方がヤバイだろ、と言いたくなる笑いを見せた。

 蓮が苦笑いし、洋子は笑い、奏汰は、ええっ? 僕もですかっ、とドアの陰で固まっていた。

「……蓮は誰とキスしたことがあるんだろうな?」

 銃口を和博に向けたまま、渚はそう呟く。

「俺以外の男は好きになったことはないと言っていたが。
 何処の男が無理やりしたんだろうな?」